「ビルド・フロム・ソース」 1時間週報
めちゃくちゃお久しぶりです!毎度お馴染み まいせりしるき です。
2ヶ月ぶり?くらいの 深夜の真剣レポート60分一本勝負 です!
まえがきとしてここ数日の近況なんですが、"ガチ"の昼夜逆転をやらかしており大変まずいです。
朝の8時とか9時に眠って、夕方3時だかに目を覚ますような生活が固着してしまってなかなか離れません。大泣き
そして深夜には目が冴えてしまっているので、夜な夜な起き出して数学を習ったり、電磁気学について教え合うボイチャに参加したり、純粋関数型プログラミング言語原理主義教会で説法を拝聴したりして日々を過ごしています。
今回はそんな深夜の怪しい活動の一端をご紹介しようかなといったところで始めて行きたいと思います。
ちなみに、ほとんど動きがない企画Discordサーバーではお題だけは毎回出されるんですけど、今回のお題: "胃薬" とは全く関係ない内容になってしまうことを予めご了承ください。
それではどうぞ~
脱・「無料MP3-WAV変換」
FFmpegってご存知ですか?
音声や動画などのマルチメディアデータについて、切り抜きとか形式の変換とかフィルター適用とか、そういった編集をコマンドラインでできる、オープンソースソフトウェアツールです。
機能が盛りだくさんで工夫さえすればかなり複雑なこともできてしまう優れもので、またオープンソースなので、みなさんおなじみの画像・音声・動画処理関連のソフトウェアに同梱されていて、実は裏で役に立っているなんてことも結構あると思います。
さて、自分はDTM(コンピューターで作曲)を趣味でやっているのもあって、オーディオの沼際に体育座りしているくらいのポジションにいるので、手持ちの音声ファイルをあれこれしたいといった場面も少なくないわけです。
インターネットに掃き捨てるほど転がっている「無料MP3-WAV変換」みたいなやつを使うのはアホらしいし、かといって毎回DAWに読み込ませるのも面倒です。
複雑なことを行おうとすると相応に大変になりますが、音声ファイルの拡張子・コーデック変換くらいの簡単なタスクはこのFFmpegにお任せした方が早いし楽なので、いつも重宝させてもらっています。
コマンドラインからパパっと実行できて、自分はまだやったことがないのですが、シェルスクリプトで自動化もでき、大変優秀なソフトウェアなわけですね。いつもありがとう♡ みんなも使ってみてね!
†先進的†音響符号化
コンピューターというのは究極的には全てのデータが0と1、つまり2進数でしかないという話は皆さんよろしいと思います。ではそんな数字しか扱えない装置で音声だの動画だのを保存したり再生したりするにはどうすれば良いのか?
細かい説明は省きますが、音声や動画を数字に変換する=「符号化」するためのルールというのがいろいろと考え出されてきており、これによって我々は不思議な光る板で遠くの誰かとお話をしたり、YouTube Shortsなんかを延々と眺めることができるわけですね。「符号」はcodeと訳されて、逆に符号から情報に戻す「復号化」はdecodeと言うので、合わせて codec と呼ばれるのですがこれが所謂音声や動画の「コーデック」というやつなのです。
さて、この音声コーデックの一種として AAC: Advanced Audio Coding というものがありまして、国際的な音声・動画のデジタルデータに関する規格であるところのMPEG-4に定められているものの一部となっております。
ファイル拡張子としては.m4aとして見かけることが殆どだと思います。非可逆圧縮としては MP3 .mp3 に次ぐ普及率を誇るのではないかな?しかし、MP3は古く、ビットレートあたりの音質がより新しいコーデックに比べてあまりよくない(らしい)ことが知られています(たぶん)。
それで、FFmpegを使ってAACでエンコードしたいという場面が生じるのは自然の理だと思います。
もちろんFFmpegにはオリジナルのAACエンコーダが付属しているのですが、公式wikiによるとApple製やFraunhofer1製に比べると推奨されないとのことです。
正直どこまで差があるかはわかりませんが、なんか損した気になってモヤモヤしてしまうものです()
ところで、FFmpeg公式からは実はソースコードしか配布されておらず、コミュニティによる実行可能バイナリは別で配布されているんですよね。Windows用はgyan.devとBtbNの2か所が紹介されています。
FFmpegというのは実は単一のソフトウェアというよりかは、様々なエンコーダ/デコーダやフィルターなどをラッピングして1つのコマンドから扱えるようにしたものなんですね。ライセンスなどの関係で、何も設定せずにビルドすると最小限の機能しかついてきません。
これらのビルド済みの配布場所では、それぞれいくつかのパッケージが同梱された状態でビルドしているようなのですが、残念ながらその中にFraunhofer製AACエンコーダなんかは入っていませんでした(gyan.devビルド)。このようにFFmpegを自分でカスタムしたい場合は、自分でコンパイルせぇやということが公式よりお達しされております。
ほな、やるしかないか……
ウィンドウズ・サブシステム・フォー・リナックス
Windows Subsystem for Linux (WSL) ってご存知ですか?
WindowsとかいうOS、普通に使う分には便利なんですが(諸説あり)、ソースコードを扱ったりソフトウェア開発をするのは非常に面倒であることが知られています(諸説あり)。
恥ずかしながらWindowsであんまりまともな開発をしたことがないので個人的には何とも言えないのですが、それはそれとしてLinuxの使用経験を得ておくことは後々役に立ちそうな(あとはYouTubeでWinのディスをやっているオタクどもにも触発された)ので、触りたさが募っていました。
WSLというのは、Winの中に仮想マシンっぽい感じでLinuxをインストールできる機能のことで、わざわざもう1台PCを用意したりデュアルブートしたりしなくてもLinuxが体験出来て便利そうなものです。
開通は超簡単なので、とりあえず入れてみたは良かったのですが、使い道がなく持て余していました。
ところで、Linuxを使ってWin用の実行ファイルをコンパイルする、といったようにコンパイルと実行を異なるOSで行うことをクロスコンパイルと言うそうなんですが、話は戻ってFFmpeg、公式wikiのコンパイルガイドを眺めると、「winだとクロスコンパイルの方が楽かもしれないよ?」という匂わせが書いてあるではありませんか。
WSLの使い道、ここだ!!
すみません、よくわかりません
早速WSLを立ち上げて、深夜の回らない頭でいろいろ捏ね繰り回してみたのですが、結論として、全くうまくいきませんでした……
クロスコンパイル用のツールとして紹介されていたMXEを導入、FFmpeg wikiを読んだり、わからないところはインターネットのアカシックレコードことRedditなんかにも頼ったりして空が明るくなるまで頑張ったのですが、コンパイルが通らない。
疲労困憊る
誰か助けてください おしまい
あとがき
さてやや技術寄りっぽい回になってしまったが、自分はしがないパソカタオタクワナビーでしかないので、参考にできるようなことは何も書けませんということを予め断っておきます。むしろ知恵を貸してくれるひとを募集中です。
ちなみに、今回は試しにアウトラインを最後まで組んでから執筆するという試みをやってみたのですが、アウトラインの段階で既に40分とか経過しており(基本的に制限時間は1時間)、分量の大幅な超過と焦りを感じています。
既に遅刻をしておりますが…… 本文の方は急いで書き上げたので、内容の構成が雑だったら申し訳ありません!
書きたいことが膨らみがちでなかなかまとまらない、どうしたらよいかな?
次はミニマムなブログになってるかもですね
それでは、また!次に会う日まで!まいせりしるき でした~~
- Fraunhofer-Gesellschaft(フラウンホーファー研究機構)。MP3の開発元としても知られています。↩
「エアプオタク語り」 1時間週報
お久しぶりです!毎度お馴染み まいせりしるき です。
今週も深夜の真剣レポート60分一本勝負…… なんですが、いい加減ブログタイトルが長いなって思ってきたので、今回から 1時間週報 と名を変えて参加しようと思います。テーマもタイトルから省きました。本文を読め読め(悪い笑み)
さて、今週のテーマも「前日にお題を(ry」を唱えることで、"最近やったゲーム"と事前に定まりました。

しかし悲しいかな、ここ数年はたまに思い立って月に数回ちょこっと触るくらいで、しっかり遊び込んだゲームというのがなく困っていました。
自分ではゲームを遊ぶ時間や気力を捻出できなかったゲーム好きが陥る末路、それは実況動画やネタバレを眺めてプレイした気になることです(最悪)
どうしたものかなぁと考えあぐねていると、あぁ、全くの未プレイだけど実況動画につられてストーリーの全編をネタバレで知ってしまった、あのゲームがあるじゃないか……
病み期を支えてくれたL社
何度かブログで話しているかと思いますが自分は、恥ずかしながら、あらゆる生活を放棄して布団で寝込むフェーズが2週に1回くらいのペースでやってきている現状があります。
不健康さ加減については一旦さておいて(改善に努めているところです!)、この病み期間のうちに何をしているかというのを脳死図書館の回でご紹介しましたね。
ぶっちゃけるとあれは寝転がっている時でも有用そうなものを眺めているんだぞ!という強がりの面はあって、実際は無為にYouTube動画を垂れ流しているだけの屍と化している、等身大の若者です。
本題ですが、ここ数回の病み期間では Lobotomy Corporation のゆっくり実況を片手に時間を溶かしていました。なぜかわからないんですけど、脳死でゲーム実況を眺めていると、落ち着くんですよね。
このゲーム、元々 SCP Foundation に興味を持っていたこともあって名前だけ聞いたことがありましたが、その内容に触れるのは今回が初めてでした。
以前は単にSCPのパクリ的なホラゲーだと雑に思っていたんですけど、今はそんなこと… そんな、アホか! お前…… こんな名作を――うぅ ァア~ (発狂)、という気分です。
2人の管理人たち
さて、初めに見つけたのはヒロメラさんという方で、確かアブノーマリティ(SCPでいうオブジェクトですね)解説Shortsをきっかけに見に行ったような記憶があります。
発売から何年も経っているゲームなだけあって、最近にアップロードされている動画は大体通常プレイに飽きた猛者たちが縛りを課しに課して苦しみに行っているものばかりですが()、そんなものを未プレイ初見が見に行っても楽しめたのは、動画編集と演出の手腕の為す業だなぁ、と感心するばかりです。
幸か不幸か、この方はゲームのストーリーには一切触れずにゲームプレイだけを進めていたので、核心的なネタバレは何一つ踏まず全編を視聴することができました。
そして、このヒロメラさんが自身の動画内でも度々ぼかしつつも言及している別の実況者さんがおりまして、もっとロボトミ実況を見たいな~という気持ちに応えてくれたであろうYouTubeのアルゴリズムくんがおすすめしてくれたのが天色鮫さんでした。
この方絵も描くようで、なんと自身の動画に登場するキャラの立ち絵やらゲーム内キャラの擬人化絵やら何から何まで自前で用意して更に動画編集までこなしているらしい。そのくせ恐ろしく手が込んでいて演出も凝っています。ち、超人……
絵柄に沼ってTwitterXのアカウントのメディア欄を食い入るように眺めたり等いろいろありましたが、ゲームクリアしてシリーズが完結してしまったヒロメラさんと違い、本編は終了したもののまだリアルタイムで続き(おまけ)が制作中であることを知って今も楽しみに待っているところです。
ところで、この方もゲームプレイのみでストーリーにはほぼ触れずに進めていましたが、セフィラコア抑制(そういうイベントボス戦みたいなやつがあるんです)の辺りで少しゲーム内のキャラについて解説したりといった仕草があり…… これがオタクを駆り立てた!
アカシックレコード、またの名をアニヲタwiki
序盤でSCP Foundationの話をチラとしたかと思いますが、難解なSCP記事に解釈の糸口を丁寧に与えてくれたりと アニヲタWiki(仮) には長らくお世話になっておりました。
アニメ・マンガ・ゲーム等創作物の情報に関してこのサイトの右に出る者はいないとまで思っておりますが、今回、あまりにもLobotomy Corporationのストーリーを知りたいがあまり、ネタバレを… 読んでしまい… ここに懺悔の意を表したい。
いつかちゃんとゲーム本体を買って遊びたいと思いつつ、ゲームシステムが自分の苦手そうな感じだったのでどうしても敬遠してしまいまして、今に至るわけです。えぇ。
ちなみにここで知ったストーリーが感動的で、何をするかと思えばPixivで二次創作を探しに行って一頻り興奮し、緑髪長髪ジト目気怠げ無気力男子にヘキを形成するなどいろいろありましたが、詳しく話すと長くなるのでここまでにしますね。
運命づけられた図書館
話は変わりますが、自分はYouTubeでたまたまおすすめに流れてきた音楽を積極的に聴きにいく様にしていて(最近は"後で聴く"プレイリストに入れたまま放置しがちですが…)、これまでの音楽の嗜好と連関なく好きな楽曲を発見することが少なくありません。
そんな感じで全く何の文脈も脈絡もなく見つけてすごく気に入っている音楽の一つとして、Children of the Cityがあります。淡々と述べるような口調で歌詞を綴っていく感じがたまらん。
これを見つけたのは大分昔になりますが、よく見ると、これゲームのサントラなんですよね。Library Of Ruinaっていう…… これなんと実はLobotomy Corporationの続編なんですよね!Lobotomy Corporationの世界観を基にゲームシステムを全く新たに作り直した、そういうアツい続編だったりしちゃうんです。
まさかまさか、過去の自分がたまたま見つけた音楽がここまで繋がっているとは、こういう伏線回収、大好きです(?)
そんなわけで、Library Of Ruinaはちゃんと自分でプレイして楽しんでみたいなって思いました。ほんまか…? (自分への信頼がない)
おわりに
そんなわけで今回はLobotomy Corporationに対するエアプオタク語りでした。
知ってか知らずか、自分はこういう体験をした、とぼく自身にフォーカスを当てた書き方になっていて、ゲーム内容には一切触れていない書き方になったため、ぜひ!皆さんも!!ご自分でプレイしてみて!!!くださいね!!!!!くれぐれもぼくにように耐え切れずネタバレでストーリーを知るようなことにならないで!!!!!!!(うるさい)
今回はかなり疲労した状態で書いてしまってごちゃついているかと思います、お目汚し失礼。
それでは、また会う日まで!まいせりしるきでした!
「三本の麺」: 深夜の真剣レポート60分一本勝負 "ラーメン"
みなさんどーも!毎度お馴染み まいせりしるき です。
今週も深夜の真剣レポート60分一本勝負、やっていきますよ~
この企画に参加しているひとが集まるDiscordサーバーがあるんですけど、昨日この企画の存在を思い出して「前日にお題を考えておく、というのはどうだろう」と提案したところ即座に「『ラーメン』で」と返答があり、そのように相成りました。
コミュニティが活発で嬉しい。

そういうわけで一発勝負とは言いつつも事前にぼんやりとアウトラインを考えた結果、ラーメンに関して思い浮かんだ日常のアレコレを独立に3本、立て続けて1記事とする方針で書くことにしました。
三本の麺、ってやかましいわ
貧乏エアプ
ラーメンと言えばラーメン屋さんで食べる庶民のグルメ…… の方が真っ先に思い浮かびそうですが、まずはおうちで食べるラーメンについてです。
なんかね、昔ネットのどこかで「貧乏な食生活を『三食カップ麺』とか言ってるのは貧乏エアプ、本当にコスパが良いのは袋麺」みたいな主張を見かけたんですよ。もうほとんど詳細を覚えていないので適当こいてるかもしれませんが、YouTube動画のサムネでチラッと見た、とかその程度だったんじゃないかと思います。
なんとかソースを見つけようと、これを書き始める前にネットで検索したけど見当たらず、ChatGPTにまで聞きに行く奔走具合でしたがこれもまた甲斐なしでした。どこで見たんだろうなあ

こんな不確かすぎる情報源でもひとは一度意識すると気になってしまうようで、以来ずっと非常時食料枠には袋麺を常備するようにしています。実際に価格を比較すると確かに袋麺の方が一食あたりの価格が安いことが多いです。
ただ、カップ麺の方も無駄に高いわけじゃなくて、調味にこだわっていたり具材(かやく)が豊富だったりして味が良い場合が多い印象があります。即席麺という枠の中では割と贅沢品な方なんじゃないかな~、そんな風に思います。
袋麺の方は確かに味付けや具材の面では単調だけど、その分アレンジのし甲斐があるというものです。けんた食堂のShorts動画がぼくはかなり好きなんですけど、このひともよく袋麺を嗜んでいて飯テロです。
ちなみに非常時食料枠と言いましたが、災害備蓄とかは普通に缶詰の方が良くて、大抵はメンタルが不調で動けないときのためだったりします。基礎代謝というのは確かにあるもんで動かなくても腹は減るので、袋麺を表記の通りに調理して何の具材も入れずに啜ることによって命を保った日もありました。
そんな、袋麺との思い出が一本目です。時間と分量大丈夫?
ニンニク入れますか?
さて見出しからもわかるように所謂二郎系ラーメン。本家のお店には行ったことがないのですが、インスパイア系などと称されるお店で有名なものが近所にあったので、一時期は通っていたこともありました。
ところで、自分の幼少期のエピソードを一つ。
母親から聞いた話なのでぼく自身は何も覚えていないのですが、曰く、祖父母の家に遊びに行った時に親戚が料理を振舞ってくれることになったと。腹を空かせたまいせりしるき少年は親戚に向かって おなかがすいた~ と泣きついたのですが、生憎料理は始まったばかりで刻みニンニクしかありませんでした。件の親戚は冗談めかして、ニンニクしかないけど、食うか? と聞いてきたところ、少年はわけもわからず頷いたため、口にニンニクを放り込んだそうです。辛くて涙を流す少年。親戚は、もう一片いるか? と聞いたところ、少年は泣きながら、いる! と答えたとのことでした。
勘の良い方はお気づきでしょう。幼少期からその萌芽を見せていたぼくは二郎系ラーメンとの出会いによってまんまと生ニンニクにハマったのでした。ニンニクが家にひと房置いてあるとなんか具合が良いとまでのたまう始末。メンタルが不調で家に食材がない時は、剥いたニンニクを齧っておかずにしながら飯を食うみたいな限界行動をしていたこともありました。
ニンニクの殺菌作用は凄まじく、生で食べると腸内細菌を一掃するとまで言われているそうです。元々胃腸の調子が不安定な方だったぼくはその連関に気づくまで長くはかかりませんでした(といっても1-2年は食い続けていた気がする)。
そうして今は生ニンニク禁止令を自身に課し、例外として二郎系ラーメンは1ヶ月に1回のみOK、というルールを設けて生活するようにしております。みなさんも好物の食べ過ぎには気をつけましょうね。いつか三田本店に行ってみたいね
ラーメノロジー
前々回の深夜レポのエントリーでは"図書館"というテーマで書きましたが、結局図書館そのものには何も触れませんでしたね。てへぺろ。その代わりじゃないけど、図書館の話は今回ここで少しだけ出してみます。
ぼくは恥ずかしながら遅刻癖が激しいので、待ち合わせ場所に早く着くなんてことは滅多にないのですが、その日は何かの弾みで1時間近く早く着きました。どうやって暇を潰そうかと迷っていたところ、以前にどこかで見た、「近所の図書館を調べられるサイト (カーリル)」を使って待ち合わせ場所の近くにある図書館やカフェに早めに行って作業していれば遅れにくい!というライフハックを思い出し、徒歩20分くらい1のところにある図書館に向かうことにしました。
地元の方向けの小さな図書館で、1階は子供向けの本が並んだ低い棚が目立つ、そんな趣の場所でした。平日でひとも少なかったので、場違いかな…… と思いながらも蔵書を眺めていると、面白そうなタイトルが目に留まりました。
『ラーメンを科学する 国民食の「うまさ」の正体』(ISBN: 978-4-86-255442-0)。当時は農学部に進学して半年くらい経ったところだったかと思いますが、食品の化学について授業で聞いて関心が湧いていたものですから、パラパラとめくって、面白そ~ と密かに目を輝かせていました。
しかし、せっかく早く着いたのに図書館に寄ったせいで待ち合わせに遅れるわけにはいきません。スマホのメモに書名を記して立ち去るしかありませんでした。
それからもう1年ほど経ったかと思いますが実はまだ全く読めていません。その日から始まった「良さげな本」なるメモは少し増えましたが、そのどれもまだ読み始めるに至らず、積読未満が溜まる始末です。
おわりに
以上、ラーメンに関する話題を3つ!なんとか書き上げました。
最近自分でも、1時間で書くにしてはやや多すぎるかもな… と書くたびに増えていく分量に驚いております。最初は文章の読み書きに慣れていないと思っていたものですが、ここまで自覚できる変化が出るとは…!
みんなもやろう、深夜の真剣レポート60分一本勝負!文章力がちゃんと上がります!
それでは、次に会う日まで!深夜なのにラーメンが食べたくなってきましたね(フラグ)
- 勘の良い方はお気づきかもしれませんが、往復で40分もかかるので暇つぶしとしてはあんまり意味がないです。散歩の方が本体まである。↩
「霧中の名作」: 深夜の真剣レポート60分一本勝負 "展覧会"
毎度お馴染み まいせりしるき です。
そんなこんなでもう2月ですよ、2月。2025年ももう12分の1が過ぎたのか、な~んて嘆きをインターネットで見るようになりました。すみません、1ヶ月分の進捗はどこにありますか?(泣)
今週も恒例となりました深夜の真剣レポート60分一本勝負、前回は主催者が興味を失ったとか適当なことをほざいていたら卒論の時期だから仕方があるまいとツッコミを頂きました。本当にそうだ!同学年のはずなのに何をぬけぬけと思慮に欠いた発言をしていたのでしょうね、あの六角柱は。酷いもんですよ、ねぇ。
とはいえミニマルな開催形態となっているのは確かで、しかしここまで続いてきたのは嬉しい限りです。お題も最初は3つから1つを選択する形式でしたからね、今や0つから1つを捻りだす始末です。そういうわけで今回のお題は "展覧会" と相成りました!
展覧会の類の物とはとんと縁がなく、というのは言い過ぎですがそう頻繁に足を運ぶようなこともなかったので、過去にある美術館を巡った時のことを思い出してエッセイもどきでも書いていこうかと。
無教養学部
さて前述のように、不肖まいせりしるき、少し足を伸ばせば届きそうな距離に某美術館・博物館・動物園集合体がある場所に住んでいるくせに、自発的に展覧会に類するものを見に行ったこと、一度もありません。特段嫌いなわけでもない、時間に余裕がないわけでもない、ひとえに外出全般が億劫であり割に合わないと感じているからであったりします。
在学中のとある大学では1,2年次の学生は全員"教養学部"なる学部の所属となることをもじって、教養に欠く学生を"無教養学部"などと揶揄することが仲間内では稀にありましたが、まさにその通りだなぁと身に沁みる様です。
とはいえ個人的に誘われるようなことがあれば断るのも不躾。ひょんなことから何処ぞの美術館に抽象画を見に行った時のことをふと想起したため、記憶がほとんど薄れてしまった今から敢えて振り返った感想を綴っていこうと思います。何せ2年以上前のこと、その頃は日記も付けていなかったので、事の子細は9割以上抜け落ちて酷く曖昧になっているかもしれませんでご勘弁くださいな。
具体物のない部屋
抽象画にスポットを当てた展示でした。ありとあらゆる絵の具の染みが集められ、壁に飾られ、そんな部屋が何個もあって、ゆっっったりと歩きながら順番に睨んでいく。美術館とは斯くも異質な場所だと感じてはいたけれど、全ての絵が抽象画ともなれば輪をかけて奇妙な空間となります。
ひとによって感じるところは様々かと思われます。ただ、自分は、目の前に次々と現れる意味不明の模様をぼんやりと眺めながら、心の赴くままにどんどん思考を膨らませていたように記憶しています。それはまるで浮かぶ雲を眺めながら、○○の形をしている、△△に見える、と無邪気に想像する子供のようなのですが、自分にはこれが抽象画の楽しみ方のように思えました。
思えば空の色や雲の形は人の心を捕らえて放しません。斯く言うぼくも日々異なる表情を見せる空には常に心酔しており、手持ちの写真は空を大きく映したものばかり。空の色は日の光が空気によって複雑に散乱されてできた"形なき色"であるし、雲は大気という巨大なカオス系によって作られる意図なきフラクタル。最も身近な「抽象画」とは空なのではないか、と今では思います。
空か、海か、電脳世界か
数十枚、百枚に至るか否か程の絵画を鑑賞したような淡い記憶がありますが、あいにく抽象画という性質上、どんな絵があったか覚えておく難しさは想像に難くないでしょう。しかし、今でも曖昧な輪郭ながら強く印象の焼き付いている一作があります。当時も、この展覧会の中で最も好きな一作を挙げるとすればこれだ、と明示した覚えがあります。こんな簡単な意識の綾によってこうも容易く記憶に残るか否かが左右されるとは、人間の脳みそとは儘ならないものです。
その絵は青色でした。海と見紛うほどの深い青がキャンバスの全体を占めており、中心にある前景を譬えるならば渦潮を横から見たような形で、淡い青や白色、その他様々な色で彩られた細かい"泡沫"が夥しく渦を取り囲んでいるような、そんな絵画でした。執拗なまでの濃い青色に浮かぶ種々の淡色は或いはサイバーパンクを想起させるものでもありました。
その絵はただ、ぼくの心象に深く切り込み、素性を辿る一切の手掛かりを残してはくれませんでした。
おわりに
月並みですが作品との出会いは一期一会。しかし二度とは目にできない光景でも、こうして想起するたびにその姿を歪めながら記憶の石板に刻印を重ねることができると、そう信じています。
今回はあまりにも引き出せるネタが見当たらないテーマだったのもあって、ほとんど味のしないとんでもない有様のポエムでしかありませんでしたが、こんなものでも人様に見せられる胆力を養うのもこの企画の趣旨の一つだったりしますからね(無茶な正当化)。
次回はもう少し内容のあるお話ができればと願っております。それではまた、良い月をお過ごしください!まいせりしるきでした!
「脳死図書館」: 深夜の真剣レポート60分一本勝負 "図書館"
毎度お馴染み まいせりしるき です。あけましておめでとうございます(遅)
深夜の真剣レポート60分一本勝負…とかいうのがありましたね。はい。開始から第7回? 8回? くらいまではそれなりに活気があったのに、(おそらく主催者が興味を失ってから)驚くほどすんなりと勢いがなくなっていきました。
そんな中でも独りコツコツと週報を書き続けてきた500mLには素直に賞賛です。彼は見ない間に同人誌の売り上げで大学院に進学するとか面白い事態になっていて、ぼくは遠巻きに眺めながらポップコーンを齧っているのですが、その話は一旦置いておきましょう。週報えらい。
ぼくですが昨年末くらいにTodoistっていうサービスを使い始めて、これが随分と手に馴染んで嬉しいんですが、周期的に繰り返すタスクを入れておく機能が役に立ちまくりなんですよね。当該企画の存在を忘れたまま土曜夜を無為に過ごすことがなくなって頼もしい限りです。まぁ大体もう殆ど誰も参加してないからやる気が尽きて見送ること数回、今日は運良く時間も気力も確保できたので、久しぶりに書いていこうと思います。イェイ✌️
主催者自身が取りまとめを放棄しているので参加者が勝手にお題をでっち上げる有様ですが、今週のお題は "図書館" とさせていただきました。強権を振るうのって案外楽しいものですね(危)。
脳死図書館
突然ですが昨年皆さんはどのようにお過ごしでしたか?ぼくは年末にかけてメンタルが下り坂になり行動不能に陥ったまま年明けを迎え、挙句初詣した神社の境内で「去年は紛うことなく下り坂、マイナスサムだったなぁ」と落ち込む始末でした。前回の投稿でも言ったように気分の波が激しく、少しでもタスクが降り積もるとどうしようもなく寝転がったまま、スマホだけは手放さずに延々とスクロールする石像と化します。こうやって最悪の気分に最悪の情報を叩き込む悪習はやはりというか現代の若者()に蔓延しているらしく、Doomscrollingなる用語まであります。
ただ、根が真面目なのか、研究者気質なのか、如何なる情報の一片さえも保存・整理・構造化し後世に残すべき価値ありという思想1のためか、知り得た情報は後でまとめることができるように溜めておくことだけは欠かすことができないようであることが最近自覚されました。
たぶん、ブラウザのタブが無限に増殖してしまうひとってこういう気持ちで消せないでいるんだろうな~と思いつつも、ぼくは「メモリに物が常駐している状態」が大嫌いなので、気分が回復すると真っ先にファイルにまとめて保存したくなります。この情報蒐集癖・分類整理厨の両性質とObsidianという最高のメモアプリが合体した結果、デイリーノート(日記みたいなものです)にその日訪れたWebサイト・そこで得た知識・印象と所感を書くための専用セクションができ、Doomscrollingの度に増殖するシステムが出来上がってしまいました。
結果的に望ましい状況になっていておいしい限りですが、感覚としては、脳死でインターネットを繰っているだけなのに、あとに巨大なインデックスの山が出来上がっていくようです。そんな風に気づいたら形成されていた脳死図書館から少し最近のエントリーをご紹介しましょう。
「長い直線」という数学用語がある
最近は数学、特に位相空間論に執心です。といっても別に数学専攻でもなければ特段詳しいわけでもないのですが、体系の美しさに魅せられて不定期に鑑賞したくなるものです。そこで1年以上前に学科同期に借りた 『集合・位相・圏 数学の言葉への最短コース』 (ISBN: 978-4-06-518437-0) という入門書をちびちびと読み進めているわけですが、最近はインターネットに転がっている学術系コンテンツとかが当たり前のように手の届くところにあるじゃないですか。いろんな激ヤバ位相空間を眺めに行って はぇ~(笑) という気分になって帰ってくるのが楽しいお年頃なんですよね。
それでどういう経緯だったかWikipediaで安直すぎるネーミングの「長い直線」を見つけて、何だお前?! と思って見に行って笑ったみたいなことが日記に記録されていました。「名前が安直すぎて面白い 話のネタになりそうすぎる」だってさワロタ
局所的には直線(距離位相としての実数直線ℝ)と同じような構造をしているにもかかわらず、ある意味で直線よりも真に「長い」という不思議な性質が面白くて刺さった、とそれだけではあります (詳しい解説は当該記事を見に行ってね!) 。ただ、冗談みたいなネーミングと、位相空間を考えることで生じる奇妙な空間たちが我々の"空間"に対して抱いている直感を浮き彫りにしてくれる感じが新鮮で紹介したかったというわけです。
Frutiger Aeroは'10年台ノスタルジーの象徴
"Frutiger Aero"なるデザインスタイルのトレンドの名前? があるみたいです。説明が難しいですが……「2010年台くらいのPC・スマホ・デジタル機器のデザインにありがちだったあの感じ」みたいなやつです。リンク先を見に行った方が早いと思う。同年代のひとなら、あぁ~この感じか~名前付いてたんだ~っていう気分になってくれるかと思います。
詳しい解説は省きますが、自分が子供の頃のパソコン画面の感じといったらFrutiger Aero一色でした。見ればわかりますが既にこのトレンドはとうに過ぎていて、Frutiger Aeroという名前も現代から遡り見て過去の流行につけたものです。だから本質的に懐古的なんですけど、いや… こういうの大好物なんですよ自分… Vaporwaveとかもそうなんですけど、インターネット黎明期とか、一般消費者向けに普及が始まりつつある時期とか、そういうところで生まれたレトロフューチャーな世界観にどうしようもない憧れと懐かしさを覚えてしまうものです。
ちなみにこういったデザインスタイルトレンドみたいなものが網羅的にまとまったサイトとしてAesthetics Wikiというのがあります。内容的にはオススメしたいところなんですけど、ホスト元のFANDOMとかいうサイト…… 広告出しまくりメモリ食いまくり動作遅すぎ・wiki管理者の自由度削ぎまくり・挙句強権的にwikiを消し飛ばす等となかなかEnshittificationがキマってしまったサイトと悪評高い2ので手放しに推奨できないところがあります……。
The Minecraft Wikiみたいに早いこと移管してくれたら嬉しいんですけどね…… みんなもマイクラwikiを見るときはFANDOMじゃなくて新設サイトの方を見に行こうね!六角柱との約束だぞ!
おわりに
そんなわけで2つほど、直近の脳死図書館に溜まっていたものを軽く紹介させていただきました!最初は「おいしい状況」とか書きはしたものの、Obsidianの使い方としてはデイリーノートに書き散らすよりかはもうちょっと構造化していきたいものだなぁと思いつつあります。Obsidianの使い方に関する投稿もしたいしたいと言いつつ全然できてないや。まぁ気長にお待ちくださいな。
それでは、また会う日まで!今年は上り坂でありますように!まいせりしるきでした
- この辺の考え方は自省の中で見えてきた自分の根幹的価値観の一つなのですが、最近この世の終わりの大図書館教 Doomsday Library Churchなる概念に出会い、これにかなり共鳴しています。皆さんの中にも似たような思いを持っているひとが少なくないんじゃないかな~ リンク先を覗いてみるのをお勧めします。↩
- 信頼できるソースを探してくる余裕が無かったので理由が気になったひとはこのreddit投稿でも読んでおいてください: What's the deal with the Fandom company (aka Wikia) having problems all of sudden? : r/OutOfTheLoop↩
「アリアドネの糸」: 深夜の真剣レポート60分一本勝負 "あなたの住む街"
毎度お馴染み まいせりしるき です。
もう参加は3回目、というか現状このブログの大半がこの企画で埋め尽くされているのでもはや説明不要でしょうが、宇田まなとによる深夜の真剣レポート60分一本勝負への参加です。今回は第6回。いつの間にか特設ページまでできていて、すっかり立派になったもんです。これからもどんどん書いていくゾイ
今週のお題は: "今週の学び", "あなたの住む街", "芸術"。最近は音楽家を気取れるほど作曲も演奏もしていないな… という自分なので、ここは "あなたの住む街" をチョイスしました。前回に引き続きエッセイ調で書いていきます。上手い下手はさて置いて手に馴染む気がする。
怠惰に始まった11月は、メンタルの不調へ
気分の波が激しい人間です。と聞いて、どういう風な人物を想像するでしょうか?喜怒哀楽がコロコロと入れ替わり、賑やかで飽きないひと?多重人格と見紛うほど、日によって別人のように性格が変化するひと?自分はどちらでもありません(強いて言うなら後者かな)。多少の感情の揺れ動きはありますが、基本的には穏やかに生きて、程々に感情を露わにするタイプです。でも、気分の波が激しいんです。
種明かしをすれば、昨日まで元気そうだったのに、ある日突然顔も見せず、連絡も通じず、何があった?!と周囲の心配を一挙に集めてしまう… そういう日が、予兆なく、制御もできず、やってきてしまう、そういう感じです。何をしているかと言えば布団に包まって天井を眺めたり左右に回転しているだけなのですが、自分の頭の中はそれはもうしっちゃかめっちゃかです。じっとして動かないようにすればするほど、ひとりでに疲弊がドカドカ降り積もって、状況はより悪化する。かといって動き出そうとしても疲れて動けない。そういう日が、突如、やってきてしまうのです。
読者の皆さんにどこまで共感してもらえるかは兎も角、これは単なる怠惰ではないという点だけハッキリ伝えておきます。周囲に似たような症状を示す知り合いがいても、頭ごなしに責めずに、そっとしておいてあげてください。そして、可能な限りで良いので、解決のための糸口を探してみてあげてください。六角柱とのお約束です。……とまぁ、今は調子を取り戻してきたので✨前向き✨で✨建設的✨な意見を振り撒いているのですが、今回お話しするのは、メンタルの不調の真っ最中、混沌の渦中にいた時の自身の記録です。
気が狂いそうな時に外に飛び出す力学
「気が狂いそうな時に外に飛び出す力学 マイセ・リフシッツ 胡乱発狂学教程」 ―― 概念 (2024), まいせりしるきDiscordサーバー『菌石ラジカル』にて
室内にずっといると、気分がおかしくなる…… 長く続いたコロナ禍での外出制限を経て、いまや世界規模で多くの人が実感した人間の性質でしょう。これは逆に言えば1、気分を良くするためには室外に出る必要がある、ということです。もちろんこのことはよくわかっているのですが、布団から出る元気もない時に、どうやって室外まで出られると言うのでしょう?布団ごと移動してくれたら便利なんですけどねぇ。そういうわけでこれまでのメンタル不調時も、自発的に外に出る試みは失敗し続けていました。
その日は、家族が泊まりに来る予定でした。定期的に人間が来てくれるので、多少メンタルを持ち崩していても話し相手が向こうから出現してくれて非常に助かっているものです。しかしその日は、あまりにも、家族に見せる顔がありませんでした。それまで外部からの訪問という形で鎮められていた拒絶の姿勢は、ついに力を持ちすぎて外力と激突し、外に飛び出す力学として己の身体を突き動かしたのです。ぼくは、生まれて初めて、一人暮らしの部屋から家出をしたのです。
遠くへ
普段からもあまり外出をしないタイプでした。自分が住んでいる街がどういう風になっていて、どんな建物や施設があるのか、幼いころからなかなか興味を持てずにいました。そういうわけで、現在1年以上に渡り下宿している付近の街も、あまりよく知りません2。当然ながら方向感覚も劣悪で、以前(元気な時に)あてもなく歩き回ろう!として歩いていたら知らず知らずのうちにぐるっと回って自宅に戻ってきたこともありました。この時は、自室から離れたいという強い思いが、同じ道の上をとにかく先へ先へと辿っていくように、脚を動かし始めました。
外に出た時には既に薄暗くなっていました。頭の中は大混乱だったので、努めて無心に、一歩一歩、前へ、前へ、思考を踏み潰す気持ちで歩き続けました。普段の通学にも使っている道を、大学とは反対方向に、辛い日常から離れるように、しかし標識に現れる道路の名前を見るたびに、一粒、一粒と、憂鬱が舞い込んでくるのでした。
そうして歩いて行き、ついに、それまでの道路が終わり、同じ方向で異なる名前の道路へと繋がる地点にたどり着きます。ここに一つ、解放がありました。
歩き疲れてたまに休息を挟みつつも、まだまだ思考がおぼつかない脳みそは、更なる距離を求めてきます。最寄り駅が通っている地下鉄、その終点駅の看板が目に入ってきました。ここに一つ、解放がありました。
ついに道の果て、そこには橋がありました。東京湾に注ぐ大河3が一つ、荒川。これを跨ぐ大きく、長い橋が、眼前にありました。対岸には、すっかり暗くなった空に眩い光をばら撒くビル群がありました。まるで、別世界。限界も近くなってきた脚は、ここが最後だ、と言いながら、ぼくの身体をゆっくりと運び始めました。
橋は永遠にも思えました。暗くて先が良く見えなかったのもあり、また壁のごとく並ぶビル群が距離感覚を失わせたのもあり、想定を超えて続く橋の真ん中で、荒川を眺めました。その時、何を思ったか… 全く覚えていません。つい数日前のことでしたが、この橋の上の記憶は、特に断片的で、特に霞がかったように、今のぼくからは隠されてしまいました。そして、ついに対岸に脚を踏み入れ、地図を開いてみると、そこは県境を越えたところにありました。ここに一つ、解放がありました。
アリアドネの糸
気持ちの整理はついぞ成し遂げられませんでした。しかし、11月、夜を越す用意などできているはずもありません。諦めの吐息と共に、帰路へと踵を返しました。地下鉄の終点駅に入り、列車に揺られながら、一駅一駅と家に近づくたびに沼のような気持ちが降り積もっていきました。永遠にも思えた逃避行。しかし交通機関というのはすごいもので、いともあっさりと自宅最寄りまでぼくは運ばれていきました。
思えば逃げ出そうとして歩いていた一本の道路。それは驚くほど容易に自分を連れ帰してくれる地下鉄の上に沿って引かれていました。
そういうわけで今回のレポ書きはここまでです!かなり感傷的で込み入った話になってしまい正直恥ずかしいですが何か考えさせられるものであれば嬉しいなと思います。それでは、また次回!じゃあね!
「ハロウィン明けの渋谷」: 深夜の真剣レポート60分一本勝負 "嘘"
毎度お馴染み まいせりしるき です。
以前、第1回に参加したっきり存在を忘れたかのようにパッタリやらなくなってしまった深夜の真剣レポート60分一本勝負。宇田まなとがノリで始めたMinecraftマルチプレイを楽しんでいる時にふとこの話題が出たのでせっかくならばとまた参加することにしました。
企画の詳しい概要は宇田まなとのTwitter/Xとか見に行くと良いんじゃないですかね、時間が惜しいので早速本題に入ります。
今週のお題は3つ。第1回から続いて「今週の学び」、そして「あなたのプレイリスト」、最後に「嘘」… 今回は真実のことを書くつもり満々でしたが考えてみると嘘に関連する事項も多かったので「嘘」を選んでいきます。
怠惰に始まった11月
さて、11月。2024年も最終盤に差し掛かってきてめっきり寒くなりました。今日は雨なんかも降り出していて寒いことこの上ありません。洗濯をサボっていたので1まともな冬服がなく、自室に籠っているのに寒くて布団から出る気が微塵も起こりませんでした。
それなのに、大学の学園祭の用事で遠方まで物を取りに行かないといけない。なんだかんだ前任者が飛んで回ってきた責任者として、誰も手を挙げなかった雑務をこなすために片道1時間弱をかけて渋谷の方面まで雨の中移動を強いられました。別に雨が嫌いなわけでも、移動が嫌いなわけでもないけど、ただ家から出るのが億劫なんです。しかし団体メンバーに迷惑がかかるのだけは後々面倒ごとに巻き込まれるので避けたい。そういえば前に古本で安かったからというだけの理由で買ったエッセイ集があるのでカバンに放り込み、ビニール傘2を引っ掴んで重い玄関のドアを開けました。
「すべて忘れてしまうから」
いそいそと地下鉄のドアを潜り、ほとんどの人間がスマートフォンを眺めている中で本を取り出すみみっちい優越感を覚えながら最初のページを開く。燃え殻さんという方の、「すべて忘れてしまうから」(新潮文庫)。どの話も見開き1ページ半の短さでスルスルと読み進められる。普段長い文章を読み慣れていない学生の風上にも置けない自分が活字に触れるのに随分と適した形式をしていました。難しい言い回しはないけど、どこか深遠なテーマを暗示しているような、ただ何気ない日常を記録しているだけのような、身構えた肩の力が一瞬ですっと抜けて行くのを感じました。
途中の駅で乗り換えて、渋谷行きの地下鉄の予想以上の混雑に本を開けずに、ただぼんやりと列車のドアを見つめていました。地下鉄に乗っているひとって、ほぼ全員生気を失った目をしていますよね。これは悪口じゃなくて、いや悪口も少しはあるんですけどある種の自虐というか… とにかく自分もこの時死んだ魚のような目をしていたんだなぁと思いつつ、さっきまで読んでいたエッセイのことを考えていました。日常の出来事や風景を切り取って、ただ綴っているだけ。本当にそれだけみたいな… まるで日記のような… それなら、自分にも書けそうだな?アクション映画を見た後はどこか勇ましく感じてしまうのと同じように、エッセイストになった気分で渋谷駅に降り立ちました。
雨に塗れる渋谷駅と、封殺された祭の残渣
数日前に知り合いとの雑談で、街中での声掛けについての話題が出ていました。曰く、左手の薬指に指輪を付けていれば知らないひとに声を掛けられなくなる、と。このライフハックと、このライフハックの存在を余儀なくさせる状況の倫理性はさて置くとして、話には聞いていたが本当に効果はあるんだなぁと感心したものです。都会の街中なんて次の目的地に移動するために倍速で歩行する人間しかいないものだと思っていた、と言うと、「全員倍速で歩いてるからこそ、"イヤホンをつけずに"ゆっくりと歩く/スマホを見ずに止まっている」ひとは目立つよね、と返されました。
そんなことを思い出しながら駅を行き交うひとびとを見てみると、なるほど声掛け待ちをしているらしいひとの一人や二人… いない。どこもかしこも定常的に歩行を続けているひとで溢れています。乗り換えのために駅構内を少し移動しただけですから、見当たらないのも無理はないのかなぁと思いつつ、もしかしたらまだまだ人間を観察する能力が足りないのかも、とも反省してみたりしながら、ぼくもまたせかせかと倍速のステップで改札に向かって移動を続けました。
通路から広い空間に出ると、ふと、窓の外に頻りにスマホを向けて何かを撮っている一団が目に入りました。レンズの先はスクランブル交差点。何かイベントかなんかあるのかな… と思い窓の外に目をやると、交差点を埋め尽くすような傘の群れが、不規則に蠢いている様子。一昨年(だったかな?)のハロウィンで諸々の事案が起こって以来、イベント目的での集合が禁じられた渋谷駅周辺は、不気味なまでに一様な、しかし乱雑に動き回る集団がその跡を追随しているのでした。
日記と、随筆と、虚偽の思索
結局、淡々と3用事を終えて帰路につき、エッセイ集の続きを読みながら、今日起こった出来事をエッセイ風に記録し続けて自室に帰ってきました。振り返ってみると、どんな出来事に対してもそれなりに興味深い思索はできそうで、出来の良さは度外視するとしてエッセイにするのはそう難しいことではないように思えました。でも、どんなに如実な記録をつけたとしても、よく書けたエッセイのように読み手になんともつかない感情を想起させるものにはなり得なさそうだな。日記を読み返して懐かしくなるのとは訳が違う気がするな、と文芸の深遠さに勝手に慄いていました。
ふっと、出掛ける前に掴んだカバンに空いた穴を、縫い合わせようと思って苦闘しかけたことを思い出します。物語は、完全に事実に立脚していたとしても、語り方は無限に存在します。ある情感を思い起こさせるために、どこまでも事実の出来事であったとしても、如何様にも語り方を違えることができます。パッチワークのように、体験した事実を掻き集めて縫い合わせて、狙った形で提示するのが文芸の技、少なくともその中の一つなのかもしれないな、と。
そうしてできた作品は、"嘘"なのでしょうか?真実を、どのように語っても真実でしかあり得ないなんて、空想だったりするのではないでしょうか?そんな手に余る哲学的な問いに打ちひしがれないように目を逸らして、ノートPCのキーボードを打つ左手の薬指に、もうしなくなって何年も経つハロウィンの仮装に、これから投稿するブログサイトに登録したハンドルネームに、一際意識を向けてしまうのでした。
そういう感じでエッセイもどきにチャレンジしてみたのが今回です!また次回もお会いできると良いですね!まいせりしるき でした